なんでもブログ

なんでも書くブログです。IT系の情報だったり、フルーツの話だったりを少々。東京で消耗しています。

人の犠牲の上に成り立つサービスなんて要らない

   

誰しもなにかのサービスに関わっている

働く上で、誰しもがなにかのサービスに携わっていると思います。居酒屋で働こうと、Webサイトであろうと、営業だろうと誰しもなにかのサービスに関わっています。サービスというものは、人の役に立つためであったり、人を幸せにするものだと思います。しかし時に、そのサービスを作っている当人達が幸せではなくなる時があります。

私の関わっているサービスの一つは、昔はとてもいいチームでした。働いている人が皆、本当にサービスを愛し、チームを好きでした。それが理想のチームだとも思ってましたし、今でもそう思っています。しかし、時にサービスや、チームを愛せなくなる時が来るかもしれないのです。その理由は様々ですが、私のチームは、人よりサービスを優先してしまったからこそ、その過ちが起こりました。

サービスは人の上に成り立つ。期限という魔物に食われるな

チームの仲のよかった頃は、業務中でも話が盛り上がり過ぎてついつい本題から逸れる事もありました。しかし、その分情報共有円滑に進んでおり、誰かが助けが必要な時は、誰かが察して助けるといういい循環もできていました。仲がいいからこそ、団結力もありました。単なる仲がいいチームというだけでも、目に見えないメリットは沢山あります。

私たちの「それ」が崩れたのは「期限」という魔物に負けたからです。私の関わっていたのはWebサービスですが、そのプロジェクトには、期限がありました。正直その期限自体が無理難題だったのは、当初から予想はついていたのですが、どうしてもやらなければならず、私たちはそれに向かっていました。しかし、現実的にメンバーの実力不足もあり間に合わない事が徐々に判明し、メンバーをクビにし、入れ替える対策がとられました。経営判断としては、正しい判断だったと思います。しかし、それによって今まで築き上げて来たものが徐々に崩れ去りました。期限に追われるチームからは、会話が消え、常にピリピリし、チームはチームとしての形をなくしていきました。どこかで、昔の仲の良さに戻れればよかったのですが、リーダーは完全にそうする気はありませんでした。むしろ、仲の良さをいいものとは捉えていませんでした。

そんな環境で、人がまた一人と辞めていきます。

そしてまた一人と辞めていきます。

それでも、サービスは形になりました。経営判断としては、正解の選択肢を取ったからです。

しかし、あんなに大きかったチームが、数人になり、活気を失い、働く事が嫌になり、色々な事がメチャクチャになりました。元の「チーム」に戻る努力をすればいいのですが、もう既に思考が変わってしまった(仲の良さをいいと思わない)リーダーでは叶う事はありませんでした。

人やチームを犠牲にした時に、なにもかも消えてしまいました。最後に残ったものは、サービスでした。むしろサービスしかありませんでした。

でも、そのサービスを突き動かす人はもう居なくなっていました。

サービスを作っている人、サービスを提供している人は、「人の上にサービスは成り立っている」という事を意識しなければいけないのだと思う。それは、人間が人との関わりなしでは、生きていけないくらい当り前の話でもあるんです。

多くの人の犠牲の上に作られるサービスは、そのサービス自体が価値があっても真価は発揮できないです。

人を想い、人を教育し、いいチームを作る事が、必ずいいサービスを生み出すはずです。どんな状況でも、「人」が「サービス」を作る事を忘れないでください。

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